診療内容

網膜剥離

網膜裂孔の周囲が網膜剥離

写真1
網膜裂孔の周囲が網膜剥離になっている。網膜は浮腫を起こして白濁している。

眼底の上方が網膜剥離になっている。

写真2
眼底の上方が網膜剥離になっている。

医療法人史修会の裂孔原性網膜剥離に対する取り組み

日帰りで早期に手術治療いたします。
網膜剥離に精通したエキスパートサージャンが執刀いたします。

網膜剥離の発病

図1のように網膜にアナができ、このアナから眼球内部の水(=液化硝子体)が網膜の下に入り込んで、網膜が剥離する疾患です。網膜にできた亀裂のことを網膜裂孔(tear)、丸い形のアナのことを円孔(hole)といいます。

網膜裂孔

図1 1枚の膜である網膜に穴が開いた状態が網膜裂孔。網膜裂孔は網膜と硝子体との癒着が強く、後部硝子体剥離が起こったときに、その部分の網膜が引き裂かれた状態である。

 

 

網膜剥離の症状

網膜剥離を生じた部分では物が見えなくなります。例えば上方の網膜が網膜剥離になれば、下方が見えなくなります。また、モノを見る中心である中心窩が網膜剥離になると視力は極端に低下します。網膜は1枚の膜で、網膜剥離した網膜はゆらゆらと揺れています。目を動かすと網膜剥離が進行して、見える範囲が狭くなります。全ての網膜が剥離すると全く見えなくなります。

網膜剥離の治療

網膜剥離になれば、すぐに手術をする必要があります。
手術を受けるまでは網膜剥離を進行させないため、トイレと食事以外は安静に寝ているようにします。眼は両眼同時に動きますから、網膜剥離の起こっている方の眼だけに眼帯をしても意味がありません。モノを見る中心である黄斑部に剥離が進行すると、視力が低下してしまいます。眼球を動かさないようにすることが大切で、テレビをじっと見るのは目が動かないので目の安静が保たれる上では良いことだと考えられます。網膜が剥離するということは、10層の網膜が1層と9層に引き裂かれる、という意味です。1度引き裂かれてから手術で引っ付けても元の視力にはもどらないことも多いです。黄斑部に剥離が進む前に手術をしないと剥離が治っても良い視力は得られないことが多いです。特に一週間以上、網膜剥離した状態だと視力が元に戻りにくいといわれています。
網膜の弁状裂孔(又は網膜裂孔)は上耳側によくでき、これによる網膜剥離は60歳代の正視の人に多い傾向があります。網膜円孔は網膜格子状変性の中に生じることが多いといわれており、20歳代のマイナス3からマイナス8Dの近視の人に多いのが特徴です。

網膜剥離の手術方法

網膜剥離は眼球内の水(液化硝子体)が網膜裂孔(または網膜円孔)から網膜の下に入り込んで、網膜が剥離する病気ですから、網膜剥離手術の原理は、裂孔のまわりの網膜を眼球壁(正確には網膜色素上皮)に癒着させて網膜下へ水が入り込む隙間をなくすことです。

手術では網膜裂孔周囲の網膜と脈絡膜の両方を炎症させ、傷を作ります。この炎症が網膜と脈絡膜を癒着させます。2本の指をいくら長い間固く結びつけておいても両方の指は癒着しませんが、両方の指にあらかじめ傷をつけ、その傷口同士を引っ付けておくと2本の指は癒着して離れなくなります。網膜剥離の手術はこの原理を応用したものです。
網膜と脈絡膜を炎症させるために網膜光凝固や網膜冷凍凝固を行います。

 

図2 網膜の下にある網膜下液を排出したり、シリコンスポンジで眼球をへこませて網膜を下の組織にひっつけるようにする。 シリコンスポンジによる胸膜内陥術である。

 

 

また、剥離した網膜と眼球壁とを密着させるために図2のように、網膜の下に溜まっている水をぬいたり(網膜下液排出 drainage of sub retinal fluid)、眼球の外側にシリコンスポンジを縫いつけ、これで眼球を凹ませて眼球壁を網膜裂孔に押しつけたりします(シリコンスポンジ砲着による強膜内嵌術 episcleral buckling with silicone sponge)。
このようにして2つの傷が癒着するのに1週間〜10日かかります。硝子体の変化の強い場所には、眼球の中央部(赤道部)に、全周にわたってシリコンバンドを巻き付けて眼球を瓢箪形にしめつけます(輪状締結術 encircling,図3)、また、強膜を一部切除して縫い縮める手術(強膜短縮術 scleral shortening)を行うことがあります。

 

輪状締結術

図3 輪状締結術 encircling

 

エキソプラント explanationとインプラント implant

強膜内嵌術に2種類の方法があります。図2のシリコンスポンジのように強膜外壁に逢着するものをエキソプラント、強膜を層状に剥離し、強膜の内層と外層の間に入れ込むのをインプラントといいます。

網膜光凝固

網膜光凝固術が裂孔周囲の網膜を傷つけるのに使われることがあります。光凝固は瞳孔から眼内へ光を入れるだけの手術ですから、非常に簡単に済みますが、これは裂孔部の網膜に剥離があると行うことができません。

 

 

網膜剥離の手術に対しては、最近は硝子体手術が増えてきました。
網膜剥離は硝子体が網膜裂孔の裂孔弁と癒着があって、これを引っ張り上げて起こります。それでこの硝子体を全て切除して引っ張るものを無くしてしまった後に気体を注入して気体で網膜裂孔と剥離網膜を眼球壁に押しつけます。
硝子体が無くなると眼球内は血漿成分のような液体(前房水)で満たされます。気体は液体より軽いので浮きますから、頭の位置を調節して丁度裂孔を押しつけるようにします。それで手術後はうつ伏せ(腹臥位 prone position)になることが多いです。
注入する気体はC3F8ガスやSF6ガスを空気と混合して使用します。これらのガスは体内の窒素を吸収して膨張する性質があるので長期間(C3F8ガスは約1ヵ月、SF6ガスは1〜2週間)眼内にあります。

  • 巨大裂孔 giant tear
    幅が90°以上ある裂孔のことをいいます。20〜30才代に好発します。
  • 鋸状縁断裂 retinal dialysis
    鋸状縁(網膜の1番周辺のつけ根の部分)から網膜がはずれてできた裂孔をいいます。
  • 脈絡膜剥離
    脈絡膜の下に液体が溜まり、強膜から脈絡膜が剥離した状態をいいます。非常に低眼圧になったときに起こります。緑内障の濾過手術を行った後に出現したり、また網膜剥離に合併して出現することがあります。

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